フロントエンドエンジニアへの転職に興味あるけど、自分は未経験だからやっぱり難しいのかな…
2024年現在、未経験からフロントエンドエンジニアへの転職は十分可能です。実際、IT企業の約70%は「未経験のITエンジニアを採用済又は採用を検討中」と回答しています。
IT企業全体のうち、41.6%が未経験のITエンジニアを採用済、29.8%が未経験エンジニアの採用を検討中(2023年11月の調査)
ただし、チャンスがあるからといって、何の準備や対策も無しに未経験からフロントエンドエンジニアになれる訳ではありません。なぜならば、企業側は「今は未経験でもフロントエンドエンジニアとして活躍してくれそうな人」に対して内定を出すからです。
「今は未経験でもフロントエンドエンジニアとして活躍してくれそうな人」と思われなければ、絶対にフロントエンドエンジニアには転職できません。企業にとって内定を出すメリットがないからです。
この記事では、未経験から実際にフロントエンドエンジニアとして転職できた体験談をもとに、内定をもらい以後フロントエンドエンジニアとして活躍してくための具体的なロードマップを解説しています。
この記事を読めば、未経験からフロントエンドエンジニアに転職できる確率が高まります。
未経験からフロントエンドエンジニアになるには
未経験からフロントエンドエンジニアを目指すにはモチベーションの維持が大切です。
なぜならば、エンジニアの学習内容は難易度が高く、一度エンジニアを目指してもモチベーションが続かず途中で挫折してしまう人が多いからです。
高いモチベーションを維持するために、なぜフロントエンドエンジニアを目指すのか?という理由の言語化と、そのためはいつまでに何をすべきかの目標設定が転職成功への鍵になります。
以下、未経験からフロントエンジニアに転職できた筆者の体験談を紹介します。
筆者が未経験からフロントエンジニアを目指した理由
私がエンジニアを目指した理由は2つあります。
理由①時間と場所に縛られない働き方がしたかった
私は以前、管理栄養士として厨房で働いており、体力を要する仕事によって毎日疲労感に追われていました。
また、シフト制の勤務で友人との予定が合わせにくいことや、長期休暇の取得が難しいことが不満の原因となりました。
今後もその日々の繰り返しであることを想像した時に、時間と場所に縛られない働き方がしたいと考えるようになりました。
理由②会社に依存しない個人のスキルを身につけたかった
最近は1つの会社に長く勤めても昇給しづらく、副業やフリーランスフリーランスとして複数の収入源を持つ人が増えています。そこで、将来的に会社に依存するのではなく、個人のスキルを身につけて、会社でも独立してもスキルを活かして稼ぎたいと思ったからです。
IT企業から内定をもらうために
求人サイトやXなどから情報収集をした上で学習目標を設定し、1〜2ヶ月勉強しました。転職活動中は、継続的な学習意欲と、プログラミングへの情熱をアピールすることで未経験ながらIT企業から内定を獲得することができました。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するロードマップ
実際に未経験からフロントエンジニアに転職できるまでの詳細について、以下解説します。
手順①情報収集する
未経験からフロントエンジニアを目指す場合、最初はIT業界に関する知識が全くありません。転職を成功させるためには入念な情報収集が必要です。
複数の求人を比較
まずはエンジニア業界の市場の把握が大切です。
そのためには実際の求人を見ることが一番の近道になります。なぜならば、企業が求める人材や技術の詳細が明らかになるからです。
求人を見て気になった企業を少なくとも10〜20件収集し、それらに共通して求められる言語やフレームワークなどを比較検討します。
たとえば多くの企業がjavascript、Reactを求めている場合、これらの技術を重点的に学べば転職活動時に自身の市場価値を高められます。
従って、まずは広範囲にわたる求人情報を比較検討することが効率的な転職のためには不可欠です。
情報収集にXを活用
Xのエンジニアアカウントを作ると情報収集に役立ちます。なぜならば、エンジニアのいい部分や悪い部分などの現実を知ることができるからです。
Xでは多くのエンジニアが、日々の業務や経験、技術について共有しています。エンジニアをフォローすればリアルな仕事の様子や技術のトレンドを知ることができます。
また、企業アカウントも多数存在するため、自分の勉強の成果や転職活動中の様子を共有することで企業から返信がきたり、予期せぬ出会いがあるかもしれません。
このようにXを活用すると、業界の情報や技術の情報を把握できるのでおすすめです。
手順②転職軸を決める
ある程度情報収集し終わったら転職軸を決めます。
転職時期を決める
転職したい時期は明確に設定することが重要です。
なぜならば、学習を開始する際に、転職する期限を設けないと学習の終わりがないからです。
目標の転職時期を決めることで、学習計画を立てやすくなり、効率的に準備を進められます。
開発業態の違いを意識する
転職を進めるにあたって開発業態の違いを理解しておくことは重要です。
なぜならば、各開発業態によって働き方が異なるからです。大きく2つに分類されます。
詳細 | 具体例 | |
自社開発 | 入社した企業自身が提供している(する予定の)サービスの開発業務 | LINE社に入社し、LINEアプリの開発業務を担う |
SES(業務委託) | 入社した企業が、他の企業から依頼された開発業務 | 株式会社A社に入社し、A社がLINE社から委託されている開発業務を担う |
一般的にSES(業務委託)では未経験採用の求人が多い傾向があります。一方で自社開発への転職ではより高いスキルやポートフォリオが求められます。
私の場合、「3ヶ月以内に転職する」という目標を立てていました。そのため開発業態の特徴を理解した上でこだわらず、広い選択肢を検討しました。
開発業態を理解せずに入社すると、「社内のエンジニアと一緒に仕事をするイメージをしていたのに実際は違った」のような思わぬ事態を招く場合があります。
従って、2つの開発業態の特徴を理解し自分に合った業態を選択することが後悔しない転職への鍵になります。
最低限の条件を決める
転職の目的として最低限の条件を決めておくことが重要です。
私は「開発経験が積める」ことを必須としました。なぜならば、未経験を募集している企業の中には開発業務に携わることができないところもあるからです。
面接で遭遇した企業の中に、最初の1年間はデスク業務と称してテレアポのように開発と関係ない業務を担当するケースがありました。開発と全く関係のない業務は時間の無駄になってしまいます。
従って、転職の目的を明確にして最低限の条件を持っておくことが転職後の満足度につながります。
手順③学習目標を立てる
転職軸が決定したら学習目標を立てます。自分の行きたい企業から内定をもらうために、情報収集した結果からどんな言語や技術の勉強が必要なのか判断し、学習計画を立てます。
学習内容は絞る
学習内容は絞った方が挫折しにくいです。なぜならば、エンジニア転職のために学ぶことは無限にあるため、あれもこれもやろうとすると挫折する可能性が高くなります。
私はHTML、CSSは最低限の学習のみ、javascriptとそのフレームワークReactに重点を置きました。
学んだこと
- HTML、CSS
- javascript
- React
学ばなかったこと
- PHPなどサーバー言語
- jQuery、Vue.jsなどのjavascriptフレームワーク
- インフラ
- DB
どの教材を使うかを決める
多くの教材に手を出すと挫折しやすくなります。
なぜならば、手をつけたものがどれも中途半端な状態で理解が不十分になってしまうからです。一つの参考書を完璧にするのと同じように、自分の気に入った教材を何度も繰り返すのがおすすめです。
④学習目標に沿って勉強する
学習目標を立てたら勉強開始ですが、モチベーションをいかに維持するかが重要です。
モチベーションの維持にはXを活用
私はXを活用し、学習内容を呟いていました。他にも同じようにプログラミング勉強中のアカウントがたくさんいたのでモチベーションを保てました。
学習目標は臨機応変に変更する
学習を進めていると計画通りに進まないことが多々あります。
その時は目標を随時変更してもいいと思います。
⑤転職活動を開始する
ある程度勉強し、事前に決めておいた転職活動開始時期になったら転職準備を開始します。
勉強の理解度に不安があっても勉強に完了はないため完璧を目指す必要はありません。転職活動中も勉強は同時並行で行います。
転職サイト、転職エージェントの利用
転職サイトは2〜3個利用しました。転職エージェントの利用はどちらでも良いと思います。
私の場合、転職エージェントに登録しましたが、エージェント面談をしたのみで特にサポートは受けておらず、転職サイトを通じて自分で応募した企業から内定をもらいました。
もし書類や面接に自信がない人は転職エージェントを活用すると良いと思います。
転職活動の感想
転職結果は以下の通りです。
応募 | 5社 |
書類選考通過 | 5社 |
面接通過 | 2社 |
内定 | 1社 |
辞退 | 1社 |
未経験者を積極的に募集している企業は書類選考では落とされない印象を受けました。そのため、面接が非常に重要です。
面接を受けた経験から、未経験者採用では技術力よりも人柄を重視している印象でした。はっきりとした受け答えをし、コミュニケーションを取ることが重要です。
面接対策
面接は回答の暗記よりも臨機応変な対応が求められます。
暗記した内容をそのまま話すと、突然の質問に対応できず会話が不自然になる恐れがあります。
私が志望動機を暗記して臨んだ際、質問されたときに咄嗟の回答が出てこなくて、会話が不自然になった経験があります。
この経験を反省し、回答の文章を用意するのではなく、箇条書きで話す内容だけ用意するようにしました。
内定承諾前に必ず確認しておくこと
内定承諾前に前に実際に働くイメージが持てるよう、次のような質問を通じて情報収集してください。
- 入社後の1日の流れはどのようなものか
- 入社後に想定されるキャリアプラン
- 最初に担当する業務内容
上記から開発経験が積めるかの判断します。
最初に内定を受けた企業では、入社後数ヶ月間は開発以外の業務が予定されていたので辞退しました。
一方で、最終的に内定を承諾した企業では、入社後に社内研修を受けた後、現場に出て開発経験が積めることが大きな決め手になりました。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するための志望動機
何社も応募する時、志望動機を企業別に用意するのは大変です。
そこで私はベースとなる志望動機を作成し、そこから企業ごとに少しずつ変えるようにしました。
未経験エンジニアは企業に転職できても途中で挫折し、辞めてしまう人が多いです。そのため、この人は長続きしそう、成長しそうという印象を企業に持ってもらうことが重要です。
以下、フロントエンジニアとして内定をもらえた体験談をもとに、志望動機作成のためのポイントを解説します。
学習意欲をアピール
技術の進歩は早く、エンジニアは常に学び続けなればいけません。継続的な学習への意欲を強調すれば、自分が成長意欲のあるエンジニアであることをアピールできます。
キャリアプランを明確にする
キャリアプランが明確にあると企業にポジティブな印象を与えます。
自分が目指すエンジニア像や、開発したいアプリを具体的に示すことで、長期的に貢献し続けるエンジニアである印象を企業に与えられます。
働き方の希望はNG
そのため、働き方の希望は控えめにし、キャリア目標や技術への情熱を全面に出す方が賢明です。
その企業でないといけない理由
応募する各企業でなくてはならない理由を明確にすることが重要です。
その企業が他と異なる点や、特に魅力を感じた点を述べることで、自分の志望動機に説得力を持たせることができます。
この際、企業のHPや技術ブログを事前に見ておくことが重要です。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するための志望動機の例文
実際に筆者がフロントエンジニアとして内定をもらった際の志望動機を紹介します。
私が貴社を志望した理由は以下の4つです。
①UI/UXに優れたWebサイトを使用した時、その使いやすさと使っていて惹き込まれる体験から、開発者として携わりたいと思いました。特にユーザーに見える部分にこだわり、自身の作ったアプリで世の中を便利にしたいと考え、フロントエンジニアを志しました。
②SES企業である貴社は様々な分野のアプリ開発が経験できることが強みだと思います。
また、充実した研修制度は、自分が技術的に成長できる理想の環境であると感じました。
③現在はjavascript、Reactの学習に力を入れています。個人開発を通じて、プログラミングの楽しさと、思い通りの動きが実現できた時の達成感にやりがいを感じます。
④将来はUI/UXの知識を持ち、クライアントの課題を解決できるエンジニアになることを目指しています。SES企業である貴社で経験を積み、多様なプロジェクトを通じてこの目標を達成したいと考えています。
上記の志望動機に込めたポイントを順に解説します。
志望動機の例文におけるポイント
①UI/UXに優れたWebサイトを使用した時、その使いやすさと使っていて惹き込まれる体験から、開発者として携わりたいと思いました。特にユーザーに見える部分にこだわり、自身の作ったアプリで世の中を便利にしたいと考え、フロントエンジニアを志しました。
エンジニアになりたいと思ったきっかけを記載します。特に、バックエンドでもインフラでもなくフロントエンドを選んだ理由を明確にすると効果的です。
②SES企業である貴社は様々な分野のアプリ開発が経験できることが強みだと思います。また、充実した研修制度は、自分が技術的に成長できる理想の環境であると感じました。
その企業でないといけない理由を記載します。
自社開発、SESの特徴を理解した上で、SESは複数のサービスに携われるという特徴を含めています。
また、SESの中でも特にその企業は研修制度が充実しているところが強みであることがわかります。
③現在はjavascript、Reactの学習に力を入れています。個人開発を通じて、プログラミングの楽しさと、思い通りの動きが実現できた時の達成感にやりがいを感じます。
継続的な学習をアピールします。学習中に感じるやりがいや、プログラミングの楽しさを伝えることで学習意欲の高さを示せます。
④将来はUI/UXの知識を持ち、クライアントの課題を解決できるエンジニアになることを目指しています。SES企業である貴社で経験を積み、多様なプロジェクトを通じてこの目標を達成したいと考えています。
将来はどんなエンジニアになりたいのかというキャリアプランを記載します。SESで働くことの目標としてクライアントの課題解決を挙げています。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するための自己PR
自身の強みは何でも良いですが、強みが活かされた具体的な経験と、エンジニアの仕事の中でどんな場面で活かすことができるかについて触れながら書くと良いです。
自身の強み
自身の強みをできるだけ簡潔にします。
計画的を立てて、継続して学習に取り組めること
強みが活かされた経験
その強みが活かされた場面を具体的なエピソードを用いて伝えます。
資格取得の経験。自分の苦手分野を分析し、苦手を克服するために期限を決めて学習計画を立てた。その計画通り継続的に勉強に取り組むことで苦手分野を克服し、資格試験に合格することができた。
エンジニアとしてどのような場面で活かせるか
その強みはエンジニアとしてどんな場面で活かせるのか、状況を想像できるように具体的に書きます。
エンジニアは学ぶことがたくさんある。業務を行っていく中で自分に足りないところを見つけ、継続的に学習することでできる業務の幅を広げられる。
以上をあらかじめ箇条書きで書き出した上で、最終的に文章にまとめると良い自己PRに仕上がります。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するために資格は必要?
資格はあればアピールにはなりますが、必須ではありません。以下、筆者の体験談を解説します。
フロントエンドは資格が必須なところは少ない
インフラエンジニアなど、エンジニアの中でも資格を重要としている職種もありますが、フロントエンドエンジニアは資格が必須条件になっていることは少ないです。
実際に求人に資格要件が明記されていることは稀で、面接で資格の有無を問われたこともありませんでした。
資格取得には時間がかかる
資格取得は時間と労力を要します。
高難易度の資格は肩書として価値がありますが、特に未経験から始める場合、高難易度の資格を取ることは転職を目的とすると遠回りになります。
未経験採用の際、企業は応募者の将来性や学習意欲をより重視します。
資格があれば学習への取り組みや継続力をアピールできますが、必ずしも必須ではありません。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するためにポートフォリオは必要?
あった方が選択肢が広がりますが必須ではありません。以下、筆者の体験談を解説します。
条件の良い企業ほどポートフォリオが必須なところは多い
まず、求人の業態に応じて傾向は異なりました。
自社開発の求人 | ポートフォリオは求められることが多い |
SES(業務委託)の求人 | ポートフォリオは求められないとが多い |
私がSESから内定を受けた際、ポートフォリオは用意していませんでした。
ただし、年収がある程度高いなど、条件が良いと思った企業ほどポートフォリオが必須なところが多い印象です。
私は、とにかく3ヶ月以内に転職すると決めていたため、開発形態にこだわらず、ポートフォリオが必須の企業への応募は断念しました。
行きたい企業が自社開発ならポートフォリオがあった方が有利になります。
GitHubの活用
ポートフォリオ用の企業に見せるためのアプリは用意しませんでしたが、勉強の過程で実装したコードはGitHub上に残すようにしておけばよかったです。
なぜならば、2回目の転職で、自分のGitHubのアカウントを求人サイトに載せることで企業からのマッチング率が向上したことを実感したからです。
未経験からフロントエンドエンジニアになるための勉強法
私は主にProgateとYouTubeを活用しました。
Progateはゲーム感覚でコードを書きながらプログラミングの基礎を学べます。無料体験が可能で、月額990円(税込)で多くのコースが受講できる手軽さが魅力です。
以下ので各コースを3周ほど受講しました。
- HTML、CSS
- javascript
- React
Progateでの基礎学習を終えた後はYouTubeを見ながら実際にアプリを作成しました。動画を視聴しながら実際にアプリを作成することで学習内容を実践的に理解しました。
トラハックさんとshincodeさんの動画
とにかく手を動かしながら学習する
動画学習時にはただ視聴するのではなく、実際にコードを書いてみることが重要です。
なぜならば、理解したように感じても、実際に自分でコードを書いてみないと身につかないからです。
動画を見ているとなんとなく理解した気になります。しかし、いざコードを書いてみようとすると全く書けません。そのため、動画を途中で止めて、自分も同じコードを書くようにしました。
動画と同じようにコードを書いていてもエラーが出ることが多々あります。その場合はエラー文を翻訳したり、そのまま検索をかけたりして解決方法を探し、問題解決能力を養いました。
ChatGPTは完璧ではないが非常に有能
ChatGPTはプログラミング学習に役立つツールです。
私の転職時期はなかったですが、現在、勉強する時は大活躍しています。コードを貼り付けて質問すると有益なヒントを得られることが多いです。
ぜひChatGPTを活用することをおすすめします。
出版、投稿時期に注意
動画や書籍、技術記事で調べごとをする場合には出版、投稿時期に注意が必要です。
常に最新の情報を参照するよう心がけましょう。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職した後の仕事内容【在宅・フルリモート可能?】
SESの場合、仕事内容や出社頻度は転職活動時にはわからないことが多いです。以下、筆者の実体験を紹介します。
研修から現場に出るまでの流れ
研修期間では講義を受けながらHTML、CSS、javascript、Reactを学び、自分でアプリを作成しました。
研修の後半では面談を通じて実際の現場が決定されますが、契約が確定するまでは現場には出られません。
この流れはSES特有のもので他の開発業態では異なります。
SESは現場によって仕事内容が異なる
SESは現場によって仕事内容が大きく異なります。
私の現場は設計から開発、テストまで幅広く行いましたが、他の現場の様子だと開発はほとんど行わず、一日中テストを行う場合もあります。
使用する技術も現場によって異なるので、「Reactの勉強をしていても実際の現場はjQueryだった」のように学んだ技術が直接活かせない場合もあります。
こうしたギャップはSESの特性上避けられません。
出社頻度は選べないが、リモートの割合は高い
出社頻度は選べない可能性が高いですが、プロジェクトや状況によってはフルリモートで働ける可能性もあります。
私の場合、転職後3ヶ月は自社で研修があったため、毎日出社し、現場に出た後はフルリモートでした。
他の現場の様子だとフルリモートは2割くらいで、あとの8割は出社でした。とはいえ、フル出社の人は少なく、週2〜3日はリモートの人が多かったです。
未経験からフロントエンドエンジニアになるときつい?
仕事に慣れるまでの最初の数ヶ月はコミュニケーションや、技術面、仕事の進め方の課題が多く、精神的に辛いことが多いです。
フルリモートにおけるコミュニケーションの課題
フルリモート勤務の場合、わからないことがあってもすぐに質問しにくい状況が仕事をする上で一番の壁でした。
現場に入ってから最初の環境構築はサポートを受けられますが、その後は個々のタスクを自分で管理し実施する必要があります。
円滑に開発を進めるためにはチーム内でコミュニケーションをとりやすい環境を築くことが不可欠です。
私はチームの中で相談しやすいメンバーを見つけ、わからないことを積極的に質問しました。意外にも快く答えてくれ、雑談を交えたりするうちにコミュニケーションの障害が減ってきました。
従って、積極的にコミュニケーションをとりにいくことで働きやすい環境を築けます。
30分調べても解決しなかったら質問する
わからないことがあるとき、まずは自分で検索したり、ChatGPTを使って調べますが、時間を浪費しがちです。
時間の浪費を避けるために、「30分調べて解決しなかったら質問する」というルールを設けると良いです。
タスクの遅れを防ぎ、結果的に迷惑をかけずにスムーズに業務を進められるようになります。
実装方針が決まったら確認してもらう
慣れるまでは、実装方針が決まった時点でメンバーに確認してもらうと手戻りの発生を防げます。
具体的にどのような流れでプログラムを書いていくかという方針
一人での作業が完了してもレビュー時に重要な要件が欠けていた場合、作業のやり直しになることがあります。
一方で仕様の理解と実装方針を事前に共有しておけば大きな手戻りを防げます。
また、プロジェクト特有のルールや便利ツールが存在する可能性が高いため、確認を通じてより効率的な方法を学ぶ機会にもなります。
従って、実装方針が決まったら一度共有することが大切です。
期限に間に合わなそうになったら即相談する
タスクの進捗が停滞し、期限内での完了が危うい時は直ちにリーダーに相談することが重要です。
状況を共有しておけば、期日の再設定やヘルプなどリーダーが何かしら対策を立ててくれることが多くあります。
最も避けるべきは、期限直前に「タスクが完了できなかった。」と報告することです。これはチーム全体スケジュールに影響し、他メンバーに迷惑をかけます。
従って、タスクの進捗が悪い時ほど早期に報告することが重要です。
未経験からフロントエンドエンジニアになった際の年収
未経験からエンジニアに転職する際、最初の1〜2年は年収面で妥協が必要ですが、実務経験を積むことで将来的に年収を大幅に上げることが可能です。
経験年数を積むほど年収が大幅に上がる
多くの未経験募集の企業は年収400万以下が一般的です。
私の場合、エンジニア転職前の年収は350万円でしたが、初めての転職で300万円以下でした。これは開発経験を積むことを優先したためです。
その後、1年半の実務経験を経て再転職し、年収を400万円以上に引き上げました。
さらに経験年数が増え、マネジメント、サーバーサイド、インフラなどの経験があると600万〜1000万円も現実的な目標になります。
まとめ
以上、未経験からフロントエンジニアへ転職するためのロードマップを解説しました。改めてまとめると以下の通りです。
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するロードマップは… | ①情報収集 ②転職軸を決める ③学習目標を立てる ④学習目標に沿って勉強する ⑤転職活動を開始する |
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するための志望動機は… | 以下を考慮して作成する。 ・学習意欲をアピール ・キャリアプランを明確にする ・働き方の希望は入れない ・その企業でないといけない理由を入れる |
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するための自己PRは… | 以下を考慮して作成する。 ・自身の強み ・強みが活かされた経験 ・強みをエンジニアとしてどのような場面で活かせるか |
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するために資格は必要かというと… | あればアピールにはなるが、必須ではない。 |
未経験からフロントエンドエンジニアに転職するためにポートフォリオは必要かというと… | あった方が選択肢は広がるが必須ではない。 |
未経験からフロントエンドエンジニアになるための勉強法は… | とにかく手を動かしながら学習する。 書籍は出版時期、Web記事は投稿時期に注意。2年以上前の内容だと役に立たない。 |
未経験からフロントエンドエンジニアに転職した後の仕事内容は… | SESは現場によって仕事内容が異なる。 出社頻度は選べないが、リモートの割合は高い。 |
未経験からフロントエンドエンジニアになるときつい…? | 最初の数ヶ月はコミュニケーションや、技術面、仕事の進め方の課題が多い。 時間が経過するにつれ業務に慣れ、自立してタスクを進められるようになる。 |
未経験からフロントエンドエンジニアになった際の年収は… | 多くの未経験募集の企業は年収400万以下が一般的です。 2〜3年の実務経験を積めば年収400万以上を目指すことが容易になる。 実際、筆者は未経験転職時は年収300万以下だったが、1年半後には年収400万以上に上げた。 |
未経験からフロントエンドエンジニアを目指す人は参考にしてください。
システム開発の種類については、株式会社パラダイムシフトの以下記事でも詳しく解説されています。あわせてご確認ください。
参考:【解説】システム開発の種類は大きく2つ。フロントエンド、バックエンドの違いについて|株式会社パラダイムシフト