IT営業への転職に興味があるけど、仕事きついのかな…
転職して後悔しないよう、ちゃんと情報収集しておきたい…
きつい仕事には転職したくないですよね。IT営業に興味はあっても、実際に働いている人の本音を確認してから転職したい気持ち、わかります。
私はこれまでIT企業を3社経験してきた中で、10年間営業を経験してきました。
- SIer企業で大手顧客向け営業:6年
- SIer企業でソリューション営業:3年
- SaaS企業で営業:1年
- メガベンチャー企業で企画:1年
この記事では、実際にIT営業を10年間経験した私が、IT営業の仕事がきついと言われる理由とそれを乗り越えるための対策を、実体験をもとに解説します。
この記事を読めば、IT営業の何がきついのか?自分の性格に合っているか?を判断して、あなたがIT営業を目指しても大丈夫なのか判断できます。
IT営業がきつい理由は…
- 商材の価値が伝わりにくいから
- 必要な知識が多岐にわたるから
- 売った後にトラブルが起きやすいから
IT業界勤務 ヒロマン
- 10年間IT業界に勤務し、IT企業3社にて営業と企画開発を経験。
- 長時間労働・顧客からのクレーム対応役といった高ストレス業務に耐えながら2回の転職を経験。
- 現在はIT業界で仕事を楽しみながら毎日9-18時勤務で年収800万の生活中。
IT営業がきつい・難しい3つの理由
- 商材の価値が伝わりにくいから
- 必要な知識が多岐にわたるから
- 売った後にトラブルが起きやすいから
以下、順に解説します。
理由①商材の価値が伝わりにくいから
IT営業が扱うIT製品・サービスは、他業界の商材と比較すると価値を理解しにくいです。提案相手に価値を理解させるための労力が必要となります。
金額の妥当性を伝えにくい
価値を理解にしくいと、提案先の顧客は支払う金額の妥当性を判断しづらくなります。顧客は金額の妥当性を判断できないので、妥当性を判断するための情報をIT営業に求めます。
なんとなく良い製品なのはわかりました。でも、社内で稟議を通すには「この製品を購入する理由」を論理的に説明しないといけないので、費用対効果を資料にまとめてくれませんか?
IT営業は提案する製品・サービスの「価値」と「金額の妥当性」の両方を顧客に理解させないと契約を勝ち取ることができません。
提案する製品・サービスの「価値」と「金額の妥当性」の両方を顧客に伝えるための資料作成や説明には労力を必要とします。
価値を伝えるスキルはあなたの市場価値を引き上げる
IT営業として自社の製品・サービスの価値を顧客に理解させて受注できるようになれば、ビジネスパーソンとしてのあなたの市場価値は一気に引き上がります。なぜならば、そのスキルは希少価値が高いからです。
実際、転職市場においては「有形商材を売った経験」よりも「無形商材を売った経験」の方が評価されます。
IT営業未経験の私は、IT企業の製品・サービスの価値を顧客に理解させて受注できるのか不安です…
実際にIT営業の仕事をしていると、自社の製品・サービスの価値を顧客に理解させるスキルは自然と身につきます。なぜならば、価値を理解させなければ絶対に受注できないからです。
実際、私自身もIT営業になる前は製品・サービスの価値の伝え方など全く知りませんでした。しかしIT営業として経験を積んだ今なら、たとえば以下のような段取りを自分で組んで顧客に価値を理解させることができます。
価値を相手に理解させるには、まず自分自身が誰よりも詳細を把握していなければなりません。製品・サービスのメリットからデメリット、使われ方まで詳細を調べます。
その製品・サービスを購入するとどんな良いことがあるのか?何を解決できるのか?を言語化します。
営業というと「売り込み活動」をイメージする人が多いですが、目指すべきは「こちらか売り込まなくても買ってもらえる状態」です。その商品・サービスを欲しがる顧客を具体的に言語化し、ターゲットとして設定します。
商品・サービスを強く欲しがるであろう企業へ接触して、困りごとを引き出します。接触の手段にはたとえばWeb広告の出稿や無料ウェビナー等があります。
ヒアリングによって引き出した相手の困りごとに対して、自社の製品・サービスが具体的にどう解決するのかを説明します。最初はあやふやだった製品・サービスの価値を、「顧客の具体的な困りごとを解決する」というシナリオの提案によって相手に明確に理解させて受注につなげることができます。
以上のステップは、IT営業として経験を積めば自然と思いつき実行に移せます。慣れの問題であり、大して難しくはありません。一方で転職市場においては価値が高く、更なる年収UP転職を目指しやすくなります。
理由②必要な知識が多岐にわたるから
IT業界が他の業界と大きく異なる点として、技術進化のスピードが速すぎることがあります。3年前に主流だった技術や製品が廃れてしまうという事態が普通にあります。
進化し続ける自社製品の特徴・仕様を、IT営業は隅々まで把握しなければなりません。
自社製品の最新情報を把握するインプット作業には時間がかかるため、IT営業の負担につながります。
把握すべきは最新情報だけではない
新しい情報だけ把握すればいい訳ではありません。なぜならば、全ての顧客が最新版の製品を使いたい訳ではないからです。たとえば、提案先顧客によっては最新ではない商品・サービスを提案する必要もあります。
当社のニーズに合っているのは最新版よりもこっちの製品ですね。金額体系を教えてくれますか?
IT営業は顧客の状況やニーズに応じて、最適な提案をしなければなりません。
顧客のビジネス・業務・組織力学も知っておく必要性
自社の製品・サービスを把握するだけでは不十分です。IT営業は顧客のことも把握しなければいけません。
提案先顧客の事業・ビジネスモデル | 具体的にどんな事業を展開している? |
提案先顧客の業績 | どれだけの売上・利益を出している? IT製品にはどれだけ投資している? |
提案先顧客の業績 | 誰が/どんな業務を/どう実施している? 業務上の問題点は何? なぜその問題が発生している? |
提案先顧客の組織・人間関係 | 発言力が強いのは誰? IT製品・サービスを購入する際の意思決定フローは? |
提案先顧客の事業・ビジネスモデル | 具体的にどんな事業を展開している? |
提案先顧客の業績 | どれだけの売上・利益を出している? IT製品にはどれだけ投資している? |
提案先顧客の業績 | 誰が/どんな業務を/どう実施している? 業務上の問題点は何? なぜその問題が発生している? |
提案先顧客の組織・人間関係 | 発言力が強いのは誰? IT製品・サービスを購入する際の意思決定フローは? |
なぜならば、IT営業が受注を勝ち取れるか否かには、顧客側の事情が非常に強く影響するからです。
顧客の事情は過去・現在・未来の観点でも抑える
更に、上記は点ではなく過去・現在・未来という線で把握しておく必要があります。なぜならば、IT営業が提案する製品・サービスを購入して顧客が価値を得るのはこれからだからです。
顧客が目指す未来と、IT営業が提案する製品・サービスの価値が合致していないと顧客は購入してくれません。
また、顧客の意思決定には過去の経緯も大きく影響します。なぜならば、過去に似たような製品・サービスを購入して失敗した経験があれば、顧客は購入をためらうからです。顧客の過去についても詳細を把握して対策をうつ必要があります。
IT営業は顧客の詳細を、過去・現在・未来というそれぞれの時間軸で把握して、顧客に合わせて製品・サービスの価値を伝えなければなりません。
「把握しておくべき知識の多さ」はあなたのビジネススキルを引き上げる
以上をまとめると、IT営業が把握すべき項目は以下の通り多いです。
自社製品・サービス | 具体的な機能/使い方 | どんな機能がある? どう操作して使う? |
他社製品との比較 | 他社と比較した優位性は? 他社と比較して劣っている点は? | |
利用実績 | 実際にどんな企業が使っている? | |
価格体系 | 契約金額は何によって決まる? 初期費用は?年額費用は? | |
利用時の注意事項 | 利用に必要な前提条件は? スマホ対応している? | |
契約してから利用開始までの流れ | 利用開始までに必要な期間は? 契約した企業側では何が必要? | |
今後追加されていく新機能 | 今ないけど将来的に追加される機能は? | |
顧客事情 | 提案先顧客の事業/ビジネスモデル | 具体的にどんな事業を展開している? |
提案先顧客の業績 | どれだけの売上・利益を出している? IT製品にはどれだけ投資している? | |
提案先顧客の業績 | 誰が/どんな業務を/どう実施している? 業務上の問題点は何? なぜその問題が発生している? | |
提案先顧客の組織・人間関係 | 発言力が強いのは誰? IT製品・サービスを購入する際の意思決定フローは? | |
経営方針 | 過去・現在・未来それぞれで経営方針の違いはある? 今後は何を目標に置いている? | |
業務フロー | 提案する製品・サービスが対応する業務は、現場では現在どのように進めている? 今後どうしていきたい? | |
競合する他のシステム会社との取引 | 他社のシステムは使っている? 今後も使い続ける方針?その理由は? |
自社製品・サービス | 具体的な機能/使い方 | どんな機能がある? どう操作して使う? |
他社製品との比較 | 他社と比較した優位性は? 他社と比較して劣っている点は? | |
利用実績 | 実際にどんな企業が使っている? | |
価格体系 | 契約金額は何によって決まる? 初期費用は?年額費用は? | |
利用時の注意事項 | 利用に必要な前提条件は? スマホ対応している? | |
契約してから利用開始までの流れ | 利用開始までに必要な期間は? 契約した企業側では何が必要? | |
今後追加されていく新機能 | 今ないけど将来的に追加される機能は? | |
顧客事情 | 提案先顧客の事業/ビジネスモデル | 具体的にどんな事業を展開している? |
提案先顧客の業績 | どれだけの売上・利益を出している? IT製品にはどれだけ投資している? | |
提案先顧客の業績 | 誰が/どんな業務を/どう実施している? 業務上の問題点は何? なぜその問題が発生している? | |
提案先顧客の組織・人間関係 | 発言力が強いのは誰? IT製品・サービスを購入する際の意思決定フローは? | |
経営方針 | 過去・現在・未来それぞれで経営方針の違いはある? 今後は何を目標に置いている? | |
業務フロー | 提案する製品・サービスが対応する業務は、現場では現在どのように進めている? 今後どうしていきたい? | |
競合する他のシステム会社との取引 | 他社のシステムは使っている? 今後も使い続ける方針?その理由は? |
こんなに把握できる気がしません…忘れそうです…
IT営業の仕事をしていれば、上記を把握するためのスキルは自然と身につきます。なぜならば、上記を把握して営業活動しなければ受注できないので、嫌がおうにも実施するからです。
~人間は環境に適応する~
たとえば、サッカーボールを蹴ったことがない子供でも、「1か月後にサッカーの練習試合に出る」ことが決まり練習すれば、必ずドリブルはできるようになります。
実際私は、IT営業として就職する前は非常にトロっこい性格で、高校生時代に飲食店でアルバイトをしていた時は年下のバイトに怒られていました。
しかし、IT営業として就職し仕事をし始めると、必要に迫られて以下のような対策をとるようになりました。
- 顧客から何をヒアリングしておくべきは絶対忘れるので必ず事前に紙に書き出しておく
- 顧客からヒアリングした内容は1日経ったら絶対忘れるからその日のうちにExcelシートにまとめておく
以上を習慣化して取り組んだ結果、今では「この顧客から何をヒアリングすべきか?」「まだヒアリングできていないことは何か?」を常に頭の中で整理できるようになっています。
「把握しておける知識の量」はそのままあなたのビジネススキルを引き上げます。なぜならば、ビジネスにおいては「目の前の問題やタスクにどう対応すると最適か」をどれだけ把握して適切に対応できるかが重要だからです。適切に判断して対処できれば仕事はうまくいきますし、判断を誤って不適切な対応をしてしまえば仕事はうまくいきません。
IT営業になれば、私のように脳の処理能力を上げて把握できる知識量を増やし、ビジネスで結果を出せるようになって更なる年収UPを狙えます。
理由③売った後にトラブルが起こりやすいから
IT営業が販売する製品・サービスは、他業界の製品・サービスと比較して販売後のトラブルが起こりやすいです。
なぜならば、IT製品・サービスは、使う環境との相性を理由に正しく動かない・本来提供する価値を享受できないケースがあるからです。
IT製品・サービスは環境との相性次第で全く使えない
購入した製品について想定と少し違っていた部分があったとしても、一般的にはその価値を享受できる製品が多いです。
- ラーメンを注文したら想像よりも量が多かった
→量が多くても少なくても「美味しさ」という価値は変わらない - 洋服をネットで購入したら、想定していたよりもサイズが少し大きくて色が明るかった
→サイズや色が想像と異なっても「着られる」という価値は変わらない
他業界の製品では、購入前と後で多少の認識のズレはあってもその製品が提供する価値を受け取れます。
一方でIT製品・サービスは異なります。IT製品・サービスは、それを動かす環境や使う人の現行業務次第で「全く使えない」事態が発生します。
- 購入したIT製品が自分のPCでは全く動かない
→特定のセキュリティソフトとの相性が悪くて動かない - 購入したITサービスが、今の業務の流れと合わない
「購入したのに全く使えない」「無理矢理使うことはできるけど、購入した目的を果たせない」といったトラブルが起きることはIT業界では珍しくありません。
契約後のトラブルで、億単位の訴訟に発展してしまうケースもあります。
製品・サービスの導入企業は、多大なる時間やお金をかけてIT製品・サービスを購入・導入したのに、その価値を全く得ることができないなら大きな損失を被ってしまいます。
その損失の理由が、提供元のIT企業にあるなら損失の補填をIT企業に求めて訴訟を起こすのは珍しくありません。以下はIT企業の日本IBM社が、顧客である文化シャッター社から19億円の損害賠償請求を受けた訴訟の例です。
日本IBMに19億円支払い判決 文化シヤッターの賠償請求
文化シヤッターは17日、システム開発の中止で日本IBMに損害賠償を求めた訴訟について、東京地裁で19億円の支払いを命じる判決が下ったと発表した。日本IBM側は追加作業に伴う費用などを請求していたが、棄却された。
2022年6月17日付 日本経済新聞
IT営業は、トラブルが発生しないよう事前に詳細を確認しておくことが求められます。
顧客はすぐに・何でもできると思いがち
たとえ製品・サービスは正常に動いて本来の価値を提供できていたとしても、顧客からクレームを受けることがあります。
顧客の期待値と製品が提供する価値にズレが発生していた時です。
IT製品・サービスは価値を理解しにくいため、顧客に誤解されたたまま購入されてしまうことが多々あります。
この製品を購入すれば当社は間違いなく売上300%アップするんだ!楽しみだな~
顧客が誤った期待値で製品・サービスを購入しないよう、製品・サービスが提供するメリットや前提条件についてIT営業は顧客と細かく合意形成しておかなければなりません。
顧客からの期待値のズレを修正せずそのままに契約に至った場合、必ずクレームを受けます。
どんなに事前に対策してもトラブルはゼロにはできない
考え得る全ての対策をとっても、想定できないトラブルは防ぎようがありません。提案し契約に至った製品そのものに技術的なバグが隠れていることもあります。
IT製品・サービスの技術的な欠陥を指します。発覚した場合、開発したIT企業側がただちに修正する必要があります。
トラブルが発生した場合、IT営業はその対応に追われます。トラブルによって顧客側の事業に影響が出てしまった場合、顧客はIT営業を厳しく追求してきます。
- 顧客側の業務が止まった・滞った
- 顧客にとってのお客様へ迷惑がかかった
顧客は二度と同じことが起きないよう、原因追求と対策の徹底を、提供元のIT企業に求めます。その窓口となるのはIT営業です。トラブル対応は負荷が大きく、IT営業のきつさにつながっています。
【実録】きついIT営業の仕事を乗り越えるための対策
IT営業の仕事がきつい原因への対策は以下の通りです。
- 価値を伝えるためのテクニックを学ぶ
- 網羅的にヒアリングするスキルを学ぶ
- 営業が障害対応しないで良い企業を選ぶ
以下、順に解説します。
対策①価値を伝えるためのテクニックを学ぶ
価値を相手に伝えるためには工夫が必要です。例えば私は誰かに何かを伝える際に以下を必ず意識しています。
相手が保有している前提知識に合わせる
価値を伝えるために自分が発する情報は、相手が保有する前提知識に応じて変えるべきです。
例えば、あなたが担当するIT製品・サービスに関連する知識を全く持っていない相手に対しては、少しでも専門的な知識・用語を使って説明してしまうと相手は混乱してしまいます。話を聞く意欲を即無くしてしまう恐れもあります。「前提知識を持っていない人」向けの説明を意識しなければなりません。
一方で、前提知識を持っている人に対して、初心者向けの説明をしてしまうと相手は退屈さを感じます。相手は「そんなことは知っているんだよ」と反感を感じる恐れもあります。「前提知識を持っている人」向けの説明も意識しなければなりません。
相手が理解しやすい「最適な順番」で情報を伝える
情報を伝える順番も考慮する必要があります。
あなたは童話「桃太郎」の話を、南アフリカの子供に伝えなければならない場合、いきなり「桃太郎が鬼退治する話です」と説明しても、相手は何がなんだかわかりません。
- 桃太郎って何?
- 鬼って何?
相手が疑問を持たないよう、情報を伝える順番を考えなければなりません。
最適な手段を採用する
相手に理解させるために最適な手段は何かを考える必要があります。たとえば、「日本の国土の中で東京はどのあたりにあるか?」を誰かに伝える際、口頭だけで伝えることは非常に難しいです。しかし地図を活用すれば一瞬で伝えることができます。
どんな手段を選ぶかに応じて、理解のしやすさは全く変わります。
- 口頭で伝える
- 文章で伝える
- 数字で伝える
- 図で伝える
- グラフで伝える
相手に伝えたい情報の種類に応じて、最適な「伝える手段」を採用すべきです。
対策②網羅的にヒアリングするスキルを学ぶ
顧客のことを広く・深く知るには、ヒアリングスキルを学ぶ必要があります。
何を把握しておくべきかを把握する
優れた提案をして受注を勝ち取るためにはどんな情報を把握しておくべきかは、経験がモノをいう世界です。自分の頭の中だけでは限界があります。
あなたの所属する企業において高いパフォーマンスを出している「できる営業」が、提案を進めるためにどんな情報を把握しているかを探ることを推奨します。
情報を聞き出すための聞き方を学ぶ
把握すべき情報を知っても、それを1つずつ顧客に質問責めしたら顧客からの信用を失います。
あなたからの質問に顧客が回答するメリットを提示できないと、顧客は気持ちよく情報提供してくれません。
顧客があなたに不信感を持った場合、真実とは異なる情報を提供する恐れすらあります。
あなたからの質問に顧客が回答するメリットを提示できないと、顧客は気持ちよく情報提供してくれません。顧客があなたに不信感を持った場合、真実とは異なる情報を提供する恐れすらあります。
顧客からの信頼を保ちながら・いかに効率よく情報を聞き出すか否かについて、私は以下の書籍を参考にしました。
IT営業のきつさを乗り越えるメリット
きついIT営業の仕事で高いパフォーマンスを出せるようになれば、相応のメリットを得ることができます。
価値の高いビジネススキルが身につく
IT営業がきついことは、難易度が高い仕事と言い換えられます。
何か対策をうって、難易度が高いIT営業の仕事で高いパフォーマンスを出せたならば、あなたは高いビジネススキルを保有し発揮しているということです。
高いビジネススキルはあなたの市場価値を高めます。
高い年収を得るチャンス
市場価値を高めたら、更に高い年収を狙った転職が可能となります。
- IT業界は業界内の転職が盛ん
- IT業界の中で、高い年収を提供している企業が多数存在する
IT営業は業界全体から見ても年収が高めです。以下は私のIT営業時代の年収の変遷です。
入社年次 | 年齢 | 役職 | 年収 |
---|---|---|---|
1年目 | 23歳 | なし | 320万 |
2年目 | 24歳 | 400万 | |
3年目 | 25歳 | 450万 | |
4年目 | 26歳 | 480万 | |
5年目 | 27歳 | 590万 | |
6年目 | 28歳 | 650万 | |
7年目 | 29歳 | 730万 | |
8年目 | 30歳 | 800万 | |
9年目 | 31歳 | マネージャー | 830万 |
未経験からIT営業へ転職する場合、いきなり700万以上のオファーをもらうことは難しいでしょう。
しかし、一度IT企業に転職してしまえばIT営業として実績を身につけて、以下のような大手のIT企業へ転職して年収アップは十分可能です。
大手IT企業 | 平均年収 |
---|---|
野村総合研究所 | 1,232万円 |
オービック | 960万円 |
伊藤忠テクノソリューションズ | 941万円 |
ネットワンシステムズ | 869万円 |
富士通 | 859万円 |
NTTデータ | 852万円 |
日鉄ソリューションズ | 845万円 |
NEC | 814万円 |
出典:IT系上場企業の平均年収を業種別にみてみた 2022年版|Publickey
IT営業は向いていない人の特徴
IT営業として9年間勤務していた筆者が経験をふまえると、以下に該当する人はIT営業に向いていません。
- デジタル製品・サービスが苦手な人
- 論理より感覚で仕事したい人
- 売ったもん勝ちと考えている人
上記に該当する人がなぜIT営業に向いていないのか、詳細は以下の記事で解説しています。
>【IT営業やめとけ】IT業界の営業職に向いてない人3つの特徴【体験談】
IT営業へ転職するなら転職エージェントが必須
IT営業がきつい理由に対しては、きちんと対策を実施すれば問題なさそう。
IT営業への転職するには具体的にどうしたらいいでしょうか…?
IT営業への転職活動を進めるなら、必ず転職エージェントを利用してください。
IT営業を目指すなら転職エージェントが必須な理由
- 応募先企業の現時点の競争力を確認する必要があるから
- 未経験からIT営業を目指す場合は転職エージェントを使わないと選考で不利
以下、順に解説します。
応募先企業の製品競争力を確認必須
IT業界ではどんなに営業力があっても製品・サービスが競合他社と比較して明確に劣れば、受注は難しいです。なぜならば、IT業界では各企業が積極的に自社製品の情報を発信しており、誰でも容易に他社製品の詳細情報を知ることができるからです。
そのため、IT営業を目指すなら、商品の競争力が高いIT企業へ転職することが最優先事項となります。
一方でIT業界未経験でIT営業を目指す場合は業界について知識がないため、応募先企業の競争力が実際どうなのかわかりません。そのままIT営業に転職できたとしても、転職してみたら実はその企業の商品の競争力は非常に低く、営業として成果が出せないというリスクがあります。
転職に失敗しないためにも、IT営業に強い転職エージェントを登録して、競争力の高いIT企業の求人を転職エージェントから紹介してもらうことをオススメします。
転職に失敗しないためにも、IT営業に強い転職エージェントを登録して、競争力の高いIT企業の求人を転職エージェントから紹介してもらうことをオススメします。
IT営業への転職を考えている人でも、転職エージェントも転職させたいから各IT企業の競争力なんて教えてくれないのでは?
明確に競争力が低く、たとえ転職できても退職されるリスクがある企業は、転職エージェントは紹介しません。なぜならば、転職後に早期退職された場合、転職エージェントは受けとった成功報酬を返金しないといけないケースがほとんどだからです。
未経験からIT営業を目指す場合は転職エージェントを使わないと選考で不利
未経験のIT業界への転職を目指す場合、転職エージェントを使う方が、転職できる確率が上がります。なぜならば、転職サイトや企業のHPを通じた応募は誰でもできるため応募が殺到し、企業側の担当者が応募内容を細かく見ることができないからです。
すると企業の採用担当者はざっくりとした基準でふるいにかけてしまう可能性があります。
あなたはSaaS営業として活躍できる可能性があるのに、IT業界未経験という理由だけで落とされてしまう恐れがあります。
すると企業の採用担当者はざっくりとした基準でふるいにかけてしまう可能性があります。あなたはSaaS営業として活躍できる可能性があるのに、IT業界未経験という理由だけで落とされてしまう恐れがあるのです。
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WorX(ワークス)の評判も含めた詳細については以下の記事で解説しています。
きついIT営業が嫌ならカスタマーサクセス
以上に解説したIT営業のきつい点に耐えられなそうなら、カスタマーサクセスへの転職がオススメです。
カスタマーサクセスとは、自社の製品を購入してくれた顧客(カスタマー)に対して、製品を使い続けてもらい、顧客を成功(サクセス)に導く職種です。
現在カスタマーサクセスを置いているほとんどの企業の主力製品は、月額料金制の企業向けシステムです。
- 営業管理システム
- 会計システム
- 業績管理システム
- 社員情報管理システム
以上のような、企業活動を運営するうえで社内で使用するシステムを指します。
月額料金制の商品ビジネスを成り立たせるには、顧客に利用を継続してもらい月額利用料を得ていくことが必要です。
そこで、自社の製品を顧客に使いこなしてもらうことで、継続利用による安定的な収益を確保する役割を担うのがカスタマーサクセスです。
主に以下の業務を担当します。
- 営業が新規受注後、担当顧客へ自社製品の導入を支援
- 自社製品を利用中の顧客へのフォロー
- 自社製品を利用中の顧客へ追加提案
自社の営業が新規顧客へ提案して受注したら、顧客担当のバトンタッチをカスタマーサクセスが受け、自社の製品を使いこなしてもらうよう支援するイメージです。
カスタマーサクセス職があるのはソフトウェア企業とインターネット企業
カスタマーサクセス…?
私はIT企業勤務ですがそんな職種ありませんよ…?
カスタマーサクセスはIT業界のうち、ソフトウェア企業とインターネット企業の一部に置かれています。
IT業界の中の分類 | カスタマーサクセス職の有無 |
---|---|
システムインテグレーター企業 | ✕ |
ハードウェア企業 | ✕ |
ソフトウェア業 | ○ |
通信インフラ企業 | ✕ |
インターネット企業 | ○ |
SES企業 | ✕ |
営業出身者はカスタマーサクセスとして活躍しやすい
実は、営業経験のある人はカスタマーサクセスとして活躍できる可能性がかなり高いです。
なぜならば、「顧客の課題をヒアリングして、解決策を考えて提言する」という点では、カスタマーサクセスと営業はかなり似ているからです。
営業職時代に身につけてきた以下のスキルは、カスタマーサクセスとしてそのまま活かせます。
- 基本的なビジネスマナー
- 顧客の課題ヒアリング
- ヒアリングした課題への解決策を考える
- 解決策を顧客に提案
- 顧客からフィードバックを受けて提案内容を改善
むしろ、カスタマーサクセスに最も向いているのは今営業職の人達です。
実際、私が過去所属していた企業でも、カスタマーサクセスとして活躍している人の多くは元営業職でした。
カスタマーサクセスの仕事内容、年収、メリットやデメリット等は以下の記事で詳細を解説しています。
未経験からカスタマーサクセスになる手順
未経験からIT営業かカスタマーサクセスを目指す場合、以下の手順で進めます。
- 転職エージェントに登録
- 転職エージェントから中途採用募集中の企業を紹介してもらう
- 職務経歴書・履歴書を作る
- 書類選考
- 面接選考
- 内定受領
以上の中で、最も重要なのは転職エージェントの登録です。
未経験からIT営業・カスタマーサクセスへの転職を目指す際に転職エージェント登録が重要な理由
- 転職エージェントを使わないと選考の通過率が落ちる
- SaaS特化型の転職エージェント利用で選考の通過率が上がる
以下、順に解説します。
転職エージェントを使わないと選考の通過率が落ちる
IT企業は、企業の公式HPや転職サイトからでも応募を受け付けています。
しかし、IT業界未経験での転職を目指す場合、転職エージェントを使う方が転職できる確率が上がります。
公開された企業HPや転職サイト経由の応募は誰でもできるため応募が殺到し、担当者は応募内容を細かく確認できません。
するとざっくりとした基準でふるいにかけてしまう可能性があります。
あなたはカスタマーサクセスとして活躍できる可能性があるのに、未経験という理由だけで落とされてしまう恐れがあります。
一方で、転職エージェントを通じた応募であれば、転職エージェントによる一次判断が入っているため、企業の担当者は時間をとってじっくり内容を見ます。
転職エージェントも、あなたがSaaS企業で活躍できそうと判断しなければ企業には紹介しません。
闇雲に企業へ紹介してしまえば、「この転職エージェントが紹介する人材はレベルが低い」と企業から信頼を失ってしまうからです。
未経験からのIT業界転職にリ○ルートやマ○ナビは使わない
世の中には多くの転職エージェントが存在します。
SaaS企業への転職には「マーキャリNEXT CAREER」がオススメです。
なぜならば、マーキャリNEXT CAREERはIT企業の営業職とカスタマーサクセスに特化した転職エージェントだからです。
未経験からIT営業・カスタマーサクセスへの転職を目指すなら、自分が今まで身につけたスキルや経験がどう役立つのかを、論理的にわかりやすく言語化する必要があります。
この際、IT企業の仕事に詳しくない転職エージェントだと、有効なアドバイスをもらえない恐れがあります。
一方で、IT営業・カスタマーサクセスへの転職に特化したマーキャリNEXT CAREERは、仕事内容や求められるスキルも熟知しています。
IT業界に詳しい人物から客観的で適格なアドバイスをもらうことで、転職できる確率がぐんと上がります。
面談をすれば、以下のようなアドバイスをもらうことができます。
- 自分の今までの経験のうち、何がIT営業やカスタマーサクセスに活かせるのか
- 今勢いがあって待遇の良いIT企業はどこか
- 自分がIT企業に転職したら年収いくらもらえるか
- 転職すべきIT企業の選び方のポイントは何か
- SaaS企業にウケの良い職務経歴書の書き方は何か
無料面談で狙い目のIT企業を知る
- マーキャリ NEXT CAREERでSaaS営業へ転職した人の例
(出典 マーキャリ NEXT CAREER)
マーキャリNEXT CAREERは完全に無料で利用できます。
利用の流れは以下の通りです。
- 公式サイトから会員登録
- マーキャリNEXT CAREERの担当者から連絡を受けて、都合の合う日で無料のオンライン面談を予約
- 無料のオンライン面談で、カスタマーサクセスを募集中の優良なスタートアップ企業等を紹介してもらう
- 選考を受けてみたいなら、職務経歴書や履歴書を作成して応募
以下のボタンから公式サイトへ移り無料の会員登録してみましょう。
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面倒な職務経歴入力は不要!登録はスマホかPCから1分で完了
でも、転職エージェントって登録するのに時間と準備が必要ですよね?
職務経歴とか細かく入力するのは手間だし、自己PRも何を書いたらいいのかわかりません…
マーキャリNEXT CAREERの登録には細かい職務経歴や保有スキルの入力は不要です。
氏名と連絡先以外に、たった8つの質問に答えるのみです。
- 実際の入力画面
1分以内に登録が完了するほど、入力項目は少なくシンプルです。
【限定特典】書類選考の突破率UP
マーキャリNEXT CAREERへの無料面談参加者には、特典として書類選考の突破率が上がる転職ガイド3点セットが無料提供されます。
事前にIT企業の業務を把握しておけば、書類選考や面接での通過率は格段に上がります。
この機会を逃したくない人は無料面談への参加がオススメです。
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マーキャリNEXTの評判やメリットについては、以下の記事で解説しています。
自分の性格に応じてIT営業かカスタマーサクセスを選択
以上、IT営業がきつい原因と対策について解説しました。
IT営業は年収が高い分、他の仕事に比べて大変な点が確かにあります。
しかし、適切な対策を施せば、大変さを乗り越えて高いビジネススキルと年収が手に入るのです。
IT営業がきつい原因 | 対策 |
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商材の価値が伝わりにくい | 価値を伝えるためのテクニックを学ぶ |
必要な知識が多岐にわたる | 網羅的にヒアリングするスキルを学ぶ |
売った後にトラブルが起こりやすい | |
システム障害発生時に顧客と社内の板挟みになる | 営業が障害対応しないで良い企業を選ぶ |
特に秀でた才能がない凡人の私でも何とかなったので、きちんと対策を施せばきっとあなたも乗り越えられます。
一方で、向き不向きはあります。
本記事を読んでどうしてもIT営業が合わないと感じたら、カスタマーサクセスへの転職をオススメします。
以下の記事では、カスタマーサクセスの仕事内容、適正、メリット/デメリット、年収といった詳細を解説しています。
読んでいただきありがとうございました。