今の仕事はつらいし業界が縮小傾向で将来が不安…
将来性があって年収UPも見込めるIT業界に興味がある。
でもエンジニアは難しそう。IT業界の営業職ってどんな仕事だろう・・・?
IT営業の紹介記事は転職関連サイトでは多く見かけます。
しかし、IT営業の経験者が発信しているリアルな情報は少なく、IT営業の実態は外からは分かりにくいです。
私は10年間IT営業を経験しており、実体験に基づいたIT営業の詳細を知っています。この記事では実際にIT営業として働いていた私が、IT営業に関する以下を中心に解説しています。
- IT営業の仕事内容・年収・残業時間
- IT営業に必要なスキル
- IT営業に向いている人
…他 IT営業にまつわる全ての情報
実体験に基づいたIT営業の詳細を知り、IT営業を目指すか否かの判断材料を得られます。
IT営業とは
IT営業とは、IT業界・IT企業に属する営業職です。IT営業は、自社の製品を顧客に提案し契約を勝ち取る役割を担います。
個人向けのIT営業は存在しません。
IT業界において個人向けのサービスは多々ありますが、個人に対してIT企業の営業職が直接営業をかけることはありません。
IT業界とは?
IT業界とは「情報技術(Information Technology)」を取り扱う企業群をひとまとめにしたグループを指します。
ITってインターネットの略ではないのですね!
インターネットは情報技術の1つに過ぎません。インターネットがない時代にもIT業界は存在していました。
インターネットがない時代のIT業界とは、企業が使うコンピュータ業界を指します。
最近では「情報通信技術(Information Communicaiton Technology)」を取り扱う企業群としてICT業界と呼ぶケースもあります。iT業界については、以下の記事で詳細を解説しています。
IT業界とは?未経験者向けに10年経験者が図解で解説
IT業界は日常生活と密接に関わっている
現代では、朝起きてから夜寝るまでの間で、IT業界が提供するサービスや製品に触れない日はありません。IT業界は、電気・ガス・水道と同じような社会インフラになっています。
企業は情報システムを活用して事業を営んでいる
IT業界は個人の消費者だけでなく、企業にも密接に関わっています。何故なら、現代の世の中の全ての企業は、情報システムを使って事業を営んでいるからです。
記録、計算、伝達など、情報を扱う仕組みのことです。
例えば、もしもシステムがなかったら、企業は全ての活動を紙・ペン・電話で完結しなければなりません。企業は必ず情報システムを使っています。IT業界は世の中に存在する全ての企業活動を支えています。
IT業界の企業
企業や消費者がシステムを使える状態にするために価値を提供するのがIT企業です。システムを構成する部品の種類に応じて、多種多様なIT企業が存在しています。
- パッケージソフトウェアベンダ
- ハードウェアベンダ
- システムインテグレーター
- SaaSベンダ
- SESベンダ
システムとは「物理的なコンピュータの中で動いているプログラム」
より具体的にIT営業の仕事をイメージしてもらうために、システムについて少し踏み込んで解説します。全てのシステムは「物理的なコンピュータの中で動いているプログラム」と言い換えられます。
ちょっと何を言っているのかわかりません…
スマホでアプリを使っている時を想像してください。何も触らずに、インスタグラムやYoutubeを見ることはできませんよね?必ずスマホを操作しているはずです。
同様に、世の中に存在する全てのシステムは、物理的なコンピュータの中で動いているのです。
システムを構成する部品や役割別にIT企業が存在
システムを動かすには非常に多くの部品と人手が必要です。以下は、1つのシステムを動かすために関連するIT企業の一例です。
1つのシステムには多くの企業が関係しているのですね。
IT企業の種類
- パッケージソフトウェアベンダ
- ソフトウェア製品を自社開発して販売・提供しているIT企業です。
1社1社の顧客に合わせてオーダーメイドのソフトウェアを作るのではなく、特定のソフトウェア製品を作って複数の企業に販売・提供しています。
【例】
・トレンドマイクロ
・sky
- ハードウェアベンダ
- 物理的なコンピューター機器を製造しているIT企業を指します。
業務用コンピュータのメーカーと言えます。
【例】
・DELL
・HP
- システムインテグレーター
- 特定の製品を提供するのではなく、1社1社の顧客に合わせてオーダーメイドのシステム開発を担うIT企業を指します。
【例】
・NTTデータ
・伊藤忠テクノソリューションズ
- SaaSベンダ
- SaaSベンダは、ソフトウェアをサービスとして提供しているIT企業を指します。
SaaSとは、「Software As A Service」の略称で、ソフトウェアをサービスとして提供する手法を指します。
ソフトウェアを購入して自社のコンピュータにインストールして利用するよりも、手間なくソフトウェアを利用することができます。
2010年代から2020年までの約10年間で、SaaSの普及率は一気に上がっています。
先に紹介したソフトウェアベンダの多くも、この波に淘汰されないよう、自社のソフトウェア製品をSaaSとして提供するサービスを用意しています。
【例】
・Salesforce
・サイボウズ
- SESベンダ
- SESベンダとは、システムを開発・保守・運用するために必要なITエンジニアを派遣しているIT企業です。
SESとは「システム・エンジニアリング・サービス(System Engineering Service)」の略称です。
IT営業の種類
IT営業にはいくつかの種類があります。
ソリューション営業
ソリューション営業とは、自分が担当する特定の製品・サービスを多数の顧客に提案する営業です。自社の製品・サービスをより多くの企業に販売してシェアを高めます。
アカウント営業
アカウント営業とは、特定の顧客を担当し、その顧客とのビジネスを拡大するミッションを持つ営業です。
自社が持つ複数の製品・サービスを担当する顧客に提案します。
時には、自社以外の製品・サービスを提案することもあります。
他社の製品を提案するってどういうことですか?
自分が担当する顧客の課題を解決するために、他社の製品・サービスを仕入れて顧客に販売するケースもあるということです。
例えばシステムインテグレーターは、世の中に存在するIT製品・サービスを組み合わせて、顧客のニーズを満たすシステムを開発します。
インサイドセールス
インサイドセールスとは、顧客と直接合わずに、電話・メール・チャットを駆使して非対面で提案する営業です。
企業によってインサイドセールスの業務範囲は異なりますが、見込み客を見つけて、提案の機会をつくることをミッションとしている企業が多いです。
インサイドセールスの業務は従来の営業職とは異なるところがあり、向き不向きが分かれます。以下の記事では、インサイドセールスの適性について詳細を解説しています。
> 【やめとけ】インサイドセールスが向いていない人の5つの特徴【つらい】
フィールドセールス
フィールドセールスとは、顧客と直接会って提案する営業です。従来の「営業職」「営業さん」「営業マン」という言葉と同じと考えてください。
インサイドセールスと区別するために使われている言葉です。
IT営業の業務・仕事内容
IT営業は、自社の製品・サービスを顧客に紹介して契約を締結するまでを担います。
主な工程は以下の通りです。
サービス紹介・課題ヒアリング
自社の製品・サービスに興味を持ってくれた見込み顧客と商談を実施します。
会社やサービスを紹介しながら、相手がどんな課題を持っているのかをヒアリングします。
製品の紹介先はマーケティング部門が見つける
製品を紹介する見込み客を見つけるのは、IT業界ではマーケティング部門が担っているケースが多いです。
- 魅力的なホームページを作り、見込み客からの問い合わせを誘導する
- 成功事例を紹介するウェビナー・セミナーを実施して出席者を募る
- 展示会に出展して訪問者と名刺交換する
- Web広告を出して問い合わせを誘導する
「飛び込み営業でゼロから見込み客を探す」といった、非効率なやり方はIT業界では実施しません。
課題分析・提案準備
ヒアリングした課題に対して、自社の製品・サービスがどのように解決できるのかを考え、提案書を作成します。
提案
作成した提案書を使って顧客へプレゼンします。
契約
提案の結果、顧客が製品・サービスを採用してくれる場合には契約を締結します。
契約締結後は製品・サービスを導入するプロジェクトが発足します。導入支援作業は営業ではなく、自社のエンジニアやサービス導入担当者が実施します。
サービス導入後のフォロー
契約したら営業は顧客と関わらない訳ではありません。定期的に顧客へ連絡し、導入した製品・サービスを問題なく利用できているか?他にも課題がないかを確認します。
IT営業の仕事内容の更なる詳細は以下の記事でも紹介しています。
【10年経験者が解説】IT営業の具体的な仕事内容とは
IT営業はいらない?
IT企業の営業職はいらないのでは?今後AIに仕事を奪われるのでは?という意見があります。
IT営業はいらないのでは?
IT営業はプログラミングもできないし、営業活動なんてAIでもできるのでは?
10年間のIT営業経験をふまえると、IT営業は今後も必要であり、むしろ社会からのニーズは高まります。
- IT営業が売る商材は金額が大きい
- 企業が製品・サービスを購入する際は緻密な情報収取が必要
購入金額が大きい商材の販売では営業の存在価値が大きい
例えば、コンビニでお茶を買う際、営業を受けることはありません。「営業から提案を受けたい!」とも思わないでしょう。
・自分で選んだ方が早い
・特に商品に対して質問事項はない
一方で、車を買う際、コンビニと同じように営業がいなかったらどうでしょうか。
車を自分だけで選ぶのは不安であり、営業を通じて購入したいはずです。
・大きな買い物なので慎重に選びたいから
・どの車が自分に合っているかわからないから
・何がどう違うのかわからないから
購入金額が大きい取引では、営業の存在価値が大きくなります。
- IT業界でも個人向けサービスに営業はいない
- IT業界が提供する全ての製品・サービスに営業が存在するわけではありません。
IT業界でも金額が小さい取引、特に個人向けの製品・サービスでは営業はいません。
消費者が自分でコンビニでお茶を選んで購入するのと同様に、アプリストアで自分でアプリを選んで購入しています。
企業向けIT製品・サービスの販売では営業が必須
企業向けにIT製品・サービスを提供するビジネスでは、営業の存在が非常に大きくなります。何故なら、企業が何かを購入する際は、その製品が自社に合っているのか?使いこなせるのか?を慎重に判断する必要があるからです。
例えば、個人での買い物の際は、良く調べないで買って失敗したら困るのは購入者本人です。
うわ、300円でアプリダウンロードしたけど俺のスマホとの相性悪くてアプリの動きが遅い…300円損した…
一方で、企業がIT製品をよく調べないで購入して失敗した場合、困るのは担当者だけではありません。
組織として損害を受けてしまいます。
以上をふまえ、企業はIT製品を購入する際、慎重に情報収集し、十分に精査した上で社内稟議にかけます。
調査に際しては、情報提供の窓口となる営業が不可欠です。
以下の記事では、「IT営業はいらない」という意見が全くの検討違いであることの詳細を解説しています。
未経験者はIT営業になれる?
以下を理由に、未経験者でもIT営業に転職可能です。
業界全体が成長して営業の人手が必要な一方で、働き手は減っている。
採用条件をIT営業経験者に絞っていると採用できないため、素質があれば未経験者も積極採用している。
例えIT業界は未経験でも、特定業界・特定分野のビジネスや業務に詳しい人を採用すれば、顧客となる企業の課題をより深くヒアリングし他社より優れた提案ができる可能性がある。
2010年代前半までは、IT営業が提案する先は企業の情報システム部門が大半でした。しかし、デジタル化ニーズに伴い、事業部門がITによるビジネスの拡大や業務の改善を担うようになり、IT営業が事業部門とコミュニケーションする機会が増えています。
事業部門へのヒアリングや提案においては、IT知識だけでなく、その業界・業種の事業や業務に関する深い知識が必要となります。例えIT業界は未経験でも特定の業界での業務経験や実績があれば、未経験でIT営業に挑戦して大いに活躍可能です。
IT営業経験者の体験談:未経験でIT営業になった人の前職は?
実際、IT営業時代の私の周囲にも、IT業界未経験で転職してきた人が複数いました。具体的には、以下のような企業からIT業界へ転職していました。
- 証券会社
- 銀行(メガバンク、地方銀行)
- 人材紹介会社
- 商社
- 素材メーカー
- ハウスメーカー
- 不動産投資会社
- 学習塾・予備校
特定の業界に偏ることなく多岐に分かれており、未経験者でもIT営業になれることがわかります。
未経験から目指すならIT営業とITエンジニアどちら?
IT営業とITエンジニア、どちらも未経験から目指すことは可能です。IT営業とITエンジニアに求められるスキルには、共通する部分と全く異なる部分があります。
共通して必要なスキル
- 論理的思考力
- 最新情報をキャッチアップする姿勢
- 自社サービスの使われ方を深く理解・洞察する力
- プロジェクトマネジメント
- 論理的思考力
- 最新情報をキャッチアップする姿勢
- 自社サービスの使われ方を深く理解・洞察する力
- プロジェクトマネジメント
- 顧客との関係構築
- 顧客企業内の複数の関係者の利害関係・意向を把握する姿勢
- 論理だけでなく人の感情を考慮したコミュニケーション
- 営業目標から逆算して具体的アクションを計画し実行する
- 自社サービスの価値をわかりやすく顧客へ理解させるプレゼンテーション
- 最適なアルゴリズムを考え出す
- リスクを洗い出し対策を練っておく
- 最新の技術を学び実践する
- 効率・生産性を追求する
IT営業とITエンジニアどちらを目指すかは、自分の性格との相性で判断することをオススメします。
なぜなら、IT営業やITエンジニアになれたとしても、自分の性格と合っていないと苦しくなってくるからです。
ITエンジニアを目指す場合は、基礎的なIT技術知識は必須です。全くIT知識がない状態でITエンジニアとして転職することは不可能です。未経験からITエンジニアを目指すなら、動画教材やプログラミングスクールで一定の基礎知識を身につけて自分のポートフォリオを持ってい置く必要があります。
一方で、IT営業であれば、プログラミング知識は不要です。そもそもIT業界で10年以上働いている私自身、プログラミングスキルはありません。
IT営業経験者の体験談:営業orエンジニア どちらが良い?
私は新卒でIT企業に入社した直後は、IT営業とITエンジニアどちらになるか決まっていませんでした。新入社員研修にて会社から適正を判断された結果、IT営業に配属されて今に至ります。
私はIT営業に配属されて本当に良かったと心の底から思っています。配属先発表の時はとにかくITエンジニアにはなりたくない思いでいっぱいでした。
なぜなら、プログラミング等の技術的な研修を受けた中で、私の性格がITエンジニアに全く合っていなかったからです。未経験者がIT営業かITエンジニアどちらを選ぶべきかについては、今作成している別の記事で解説予定です。
未経験者がIT営業になるための勉強時間は?
未経験者がIT営業になるために必要な勉強時間は、最低3時間程度です。具体的には、以下について書籍を読んで知っておけば、IT営業職の採用面接で困ることはありません。
- IT業界の全体像
- IT業界の市場規模
- IT業界の中にどんな企業が存在するか
- IT業界の昨今のトレンド
- 情報システムを構成する内容(サーバーとは?OSとは 等)
- IT営業の役割
上記は、書籍を2~3冊読んでおけば知識は身につけられます。
プログラミングの知識は要らないのですか?
面接ではプログラミングのテストがあるとか聞いたことありますが…
IT営業の面接でプログラミングスキルが問われることはありません。
なぜなら、IT営業は業務でプログラミングスキルを必要としないからです。
そもそも、IT営業の採用面接では、面接官となるIT営業もプログラミングスキルはありません。どんなプログラミング言語があるかを知っておく程度で大丈夫です。
- Java
- C
- C#
- PHP
- JavaScript
- Ruby
- Python
最低限の知識を持っておけば面接で低評価を付けられることはありません。もちろん、知識を持っているほど高評価をもらえる可能性もあがりますので、IT業界・IT技術に関して勉強しておくのは有効です。
未経験者がIT営業として活躍するための勉強時間
「最低3時間程度」とは、あくまでも未経験者が「IT営業になる」ための勉強時間です。つまり、IT営業としてのスタートラインに立つための勉強時間です。
IT営業になった後に、「IT営業として活躍する」ためには、更に勉強していく必要があります。
実はIT営業は業務のために勉強する人は少数派です。
そのため、習慣的に勉強してれば勝手に差別化されていきます。
IT業界の人は常に最新情報を追っているのではないのですか?
表向きは「最新のテクノロジーで社会貢献する」等いわれていますが、実態は、全く勉強しない人もいます。
何故なら、昔ながらの技術をずっと使いたがる顧客やIT企業も存在するからです。
新しいことを学ばなくても仕事が問題なく回るなら、勉強しない人も一定数存在します。
IT営業として活躍するには何をどれくらい勉強したらいいのですか?
勉強する内容は、IT営業が担当する仕事内容によって全く異なります。
実際にIT営業に転職して業務していく中で、自分が勉強すべきことが見えてくるでしょう。
IT営業経験者の体験談:IT営業時代の勉強内容
私は若手時代はほとんど勉強していませんでした。書籍を通じて自発的に勉強し始めたのは社会人5年目以降です。その時担当していたサービスや担当顧客に関する知識を、書籍を通じて勉強していました。
社会人 年次 | 担当業務 | 勉強内容 |
---|---|---|
4~5年目 | 大口顧客向けのアカウント営業。 担当領域はサーバ、データベース等のITインフラ。 | ・ITインフラの仕組み ・クラウドサービス |
5~6年目 | 金融機関向けのソリューション営業。 契約書を電子化するソリューションを担当。 | ・銀行員の業務 ・電子帳簿保存法、銀行法、等の各種法律 |
6~8年目 | 企業向けのWebサービスの立ち上げ。 | ・Webアプリケーションの仕組み |
8~9年目 | 建設業界向けのソリューション営業。 取引文書を電子化するソリューションを担当。 | ・建設企業の業務 ・建設業法 ・建設会計 |
IT営業への転職ロードマップ
未経験者からIT営業になるためのロードマップを作成しました。
- 自己分析
- 業界研究
- 転職エージェントに登録
- 転職エージェントと面談して希望を伝える
- 自分に合ったIT企業を紹介してもらう
- 応募先企業に合わせて職務経歴書・履歴書を作成
- 職務経歴書・履歴書を転職エージェントに添削してもらう
- 職務経歴書・履歴書を提出して書類選考へ応募
- 書類選考落ちしたら落選の原因を分析して次に活かす
- 1次面接、2次面接、最終面接 別に質疑応答表を作成し事前練習しておく
- 選考落ちしたら落選の原因を分析して次に活かす
転職活動の流れ自体は、他業界・他職種の転職と変わりませんが、IT営業の転職ならではのポイントがあります
IT営業の面接では、応募者がどれだけ準備してきたかを面接官は特に注意深く見ています。
なぜなら、IT営業の提案はどれだけ準備できているかによって受注率の高低が決まるからです。
面接で抜かりなく準備している人は、採用した後に仕事でも細かく準備して結果を出してくれそうと判断できます。
そのため、IT営業の面接では、他業界よりもより周到な準備が必要となります。
以下の記事では、IT業界未経験からIT営業を目指すための具体的な手順を解説しています。
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IT営業に強い転職エージェント
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WoxXは全国ネットの報道TV番組「報道ステーション」で紹介されました。
公共の電話を使う報道番組で取り上げる場合、視聴者に紹介しても問題ないか厳重に調査されます。
出典 報道ステーション
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以下の記事では、WorX(ワークス)の口コミやメリット・デメリット等詳細を解説しています。
IT営業のやりがい
IT営業は決して楽な仕事ではありません。体力・メンタル共に大きな負荷を感じることは多々ありました。
しかし、IT営業ならではのやりがいも感じていたため、10年間継続できました。具体的に私が感じたやりがいは以下の3つです。
社会を支えている意識
現在の世の中では、人の生活のあらゆるシーンでIT技術が使われています。そのため、IT営業である自分の仕事が社会に直接役に立っていると感じるシーンがあります。
IT技術で誰かを幸せにする
IT営業は顧客と直接コミュニケーションをとる立場にいるので、顧客からお礼の言葉をもらうこともあります。営業として提案して契約できた時も嬉しいですが、顧客からお礼を言われた時の嬉しさはまた違ったやりがいを感じます。
実体験:雨降って地固まった時の達成感
顧客と直接コミュニケーションをとる立場にいるということは、嬉しい言葉をもらうだけではなく、ネガティブな言葉を受けることもあります。特に企業向けのITビジネスは顧客とのトラブルが起きやすい特徴があります。
- 顧客からの期待値が大きい
- 様々な事情でシステムが動かなくなることがある
- 不具合が起きた時に顧客が被る損害が大きい
私もIT営業時代、何度も顧客からクレームを受けました。クレームの原因は、私自身の落ち度やミスではありません。
時には「なんで俺がこんな目にあわなきゃいけないんだ」と不満を感じていたこともありました。
しかし、クレームの原因を分析して対策を一生懸命実施していると、自然と顧客から信頼されるようになりました。
人事異動による担当変更の挨拶の際に「無茶な大変だったこともあったと思うけど、あななたが担当してくれた良かった」とお礼の言葉をもらえた時のことは今でも覚えています。
それ以外、何かトラブルが起きた際には「これは信頼を獲得するためのチャンスだ」と思うようになりました。
自分の成長を実感
IT営業は決して楽な仕事ではありません。結果を出すためには多岐に渡るビジネススキル・知識が必要になります。
言い換えれば、IT営業として結果を出せるようになれたら、多岐に渡るビジネススキル・知識を身につけていることになります。
ただ会社から受けたミッションをこなすのではなく、その中で自分自身の具体的な成長を実感できることもIT営業のやりがいの1つです。大変な仕事こそ、乗り越えた時の自分のレベルアップ度合いを感じることができます。
私は10年間IT営業を経験してきた中で、以下のスキルのレベルを上げてきました。IT営業になる前の自分と比較したら格段に成長できたと実感しています。
- 相手の言いたいことを自分が正確に理解する
- 自分が言いたいことを相手に正確に伝える
- 相手のミッションや性格を考慮しながら合意形成する
- 相手の要望と自分の要望をすりあわせて交渉する
- 論理的な正しさだけでなく、相手の感情を考慮して意見を取り交わす
- 相手の現状・理想・問題・課題を正確にヒアリングする
- わかりにく概念・価値を相手に正しく理解させる手段の引き出しを持っている
- わかりやすい説明とわかりにくい説明の違いを理解している
- 聞き手の興味を焚きつける手段の引き出しを持っている
- 仕事の目的に合わせて、その目的を達成するための最適な資料の書式・内容・デザインの選択肢の引き出しを持っている
IT営業のオススメポイントって?
IT営業は他の営業職と比較してもオススメできる職種です。
IT営業をすすめる理由①IT業界は成長市場
現在、日本は人口が減り続けています。人口が減れば、お金を使う人数が減り、経済成長も鈍化します。しかしIT業界は成長し続けています。以下は経済産業省による、IT業界の売上高合計に関する調査結果です。
業界全体が成長するなら、その業界に所属する企業も成長していきます。
企業の成長とは、事業拡大を意味します。
事業拡大していくには、必要な営業職の人数も増えていきます。
IT営業の需要が高まれば人材のとりあいとなり、年収があがっていきます。
あなたがIT業
IT営業はきつい?
IT営業は決して楽な仕事ではありません。
「外出中にマンガ喫茶でサボる」「営業車で昼寝する」等は絶対にできない仕事です。そんな余裕はありません。
IT営業の仕事がきつい理由は以下の3点があります。
商材の価値が伝わりにくい
車や家はパッと見てその価値がわかります。
一方で、IT営業が扱うIT製品・サービスは、パッと見て・聞いて価値を理解しにくいです。例えば、以下のIT製品・サービスを初めて見た・聞いた際に、どんなメリット・価値があるのかすぐ理解できた人は少ないのではないでしょうか?
- ショート動画配信サービス「TikTok」
- Apple社 スマートウォッチ「Apple Watch」
価値を理解しにくいということは、相手に価値を理解させるための労力が必要となります。
必要な知識が多岐にわたる
IT業界は他の業界と比較すると、技術進化のスピードがかなり速いです。3年前に主流だった技術や製品が廃れてしまうという事態が普通にあります。速いスピードで進化し続ける以下についてIT営業は隅々まで完璧に把握しなければなりません。
- 自社製品の特徴・仕様
- 競合製品の特徴
- 業界全体のトレンド
売った後にトラブルが起きやすい
IT営業が販売する製品・サービスは、他業界の製品と比較して販売後のトラブルが起こりやすい特徴があります。なぜならば、IT製品・サービスは、使う環境との相性を理由に正しく動かない・本来提供する価値を享受できないケースが多いからです。
IT営業は、トラブルが発生しないよう事前に細かく確認する必要があります。
一方で、どんなに細かく確認していても、想定していなかったトラブルは防げません。起こってしまったトラブルへの対応・鎮静化にIT営業は多大な労力をかけます。以下の記事では、IT営業の仕事がきつい原因と、実際に私が実行した対策を紹介しています。
【10年経験者が解説】IT営業の仕事がきつい原因と3つの対策IT営業がきつい理由
IT営業の残業時間
IT営業に残業はつきものです。私が10年間IT営業として働いてきた中で、「毎日残業なしで定時で仕事を終える」というIT営業に出会ったことはありません。
会社からIT営業に対する評価は、主に「売上・利益を会社にどれだけもたらしたか」が基準となります。
顧客から受注して売上・利益を会社にもたらすためには入念な提案準備が必要であり、どうしても残業が必要なシーンは発生します。
残業の量は時と場合に応じて変動しますが、IT営業時代における私の残業状況は以下の通りです。
平常時 | 18~19時頃 退社 |
やや忙しいとき | 19~21時頃 退社 |
かなり忙しいとき | 21~22時頃 退社 |
IT営業の年収
IT営業の平均年収は450万です。日本国内の会社員の平均年収400万と比較すると少し高い位置にあります。
尚、平均年収以外に、年収面でIT営業は他業界とは異なる大きな特徴があります。
IT業界は「業界内での年収アップ転職が盛ん」ということです。
IT営業は年収アップが狙える
IT業界では業界内の転職が盛んで、「転職はあたり前」という文化があります。
そして、IT業界の中でも大手企業は、日本全体から見ても年収が高い傾向にあります。
企業名 | 平均年収 |
---|---|
野村総合研究所 | 1,225万 |
電通国際情報サービス | 1,047万 |
三菱総合研究所 | 1,009万 |
伊藤忠テクノソリューションズ | 933万 |
オービック | 933万 |
日立製作所 | 890万 |
富士通 | 865万 |
日鉄ソリューションズ | 855万 |
NTTデータ | 841万 |
NEC | 829万 |
日本ユニシス | 808万 |
どこかのIT企業に営業職として入社して結果を出せば、その経歴をもとに上位の企業へ転職して年収を上げることが可能です。特に、外資系IT企業の営業職では年収1000万超えは珍しくありません。
IT営業経験者の体験談:キャリアアップ転職の割合
実際、私が過去に所属していたIT企業の各営業組織でも3~5割は別のIT企業からのキャリアアップ転職でした。
業界内の中堅クラスのIT企業から大手IT企業へのキャリアアップ転職によって、年収100万近くアップしていた人が多かったようです。
IT営業の将来性
IT営業は全業界の営業職の中でも将来性が高いです。なぜなら、あらゆる産業・業界の企業にてIT技術を活用するニーズが高まっており、企業向けの提案にはIT営業が必須だからです。
IT営業の将来性は二極化する
将来性が高いといっても、全てのIT営業に将来性があるわけではありません。
自ら学習・成長せず、昔ながらの仕事をずっと続けているIT営業に将来性があるとは思いません。
実際、国内最大手のIT企業である富士通は、複数回に渡り早期退職を募集しています。
- 従業員が通常よりも早く自主的に退職するための制度
- 会社が退職者を募り、それに応募した従業員が通常よりも早く自主的に退職する
- 会社が募った退職に応じてもらう代わりに、退職者に対して支払う退職金を割増しして支払う
富士通は業績が悪くなったから早期退職を募集した訳ではありません。変化の激しい市場環境に順応するために、若くて優秀な人材を集めることを目的に、中高年社員の人数を減らしているのです。
自ら学習して成長していくIT営業と、変化をしないIT営業とで、将来性は二極化していくと私は予想しています。
変化しないIT営業なんているんですか…?
います。
「IT業界」というと、若くてキラキラした人ばかりのイメージがありますが、40代以上の中高年社員も多いのが実態です。
IT営業にオススメのIT企業は?
転職先のIT企業を選ぶ際に重視すべきポイントを満たす企業の例を紹介します。
IT営業が企業を選ぶポイント①市場競争力があるか
どんなにIT営業が優秀でも、担当する製品・サービスに競争力がなければ継続的に成果を上げることはできません。個人向け商品の営業なら、うまく相手を説き伏せて売ることもできるでしょう。
しかし、企業向けのIT製品・サービスの提案では、必ず他社の製品・サービスと比較されます。機能・利便性・コスト・サポート等全ての項目で負けていたら、受注することはできません。
決裁者と仲良くなることで受注するという政治的なアプローチ方法もありますが、それを全ての案件で仕掛けることは難しいはずです。
IT営業として選考に応募する際は、応募先の企業が持つ製品・サービスが、どの市場で・どんな競争力を持っているのかは必ず調べるようにしましょう。
「よく調べずに入社したら、競争力のない製品の営業を命じられてしまった」ということのないよう気を付けてください。
市場競争力の調べ方
現在では、IT企業は自社の製品・サービスの特徴・メリットをホームページで公開しています。
「どの製品・サービスが市場から評価されているか」「どの製品・サービスに注力しているのか」は、企業ホームページにおけるIR資料から探ることができます。
株式上場している企業であれば、市場における自社の製品・サービスの状況を株主に説明しているはずです。
IT営業が企業を選ぶポイント②リード獲得の方法
- まだ自社の製品やサービスを利用したことがない、しかし興味や関心はある程度持っており、いずれは購入・利用する可能性がある顧客を指す
- 「見込み客」とも言う
リードをどのように獲得しているかは、IT営業にとって非常に重要です。
なぜなら、リード獲得のノウハウがない企業のIT営業になってしまうと、飛び込み営業同然の非効率・高ストレスな営業をする恐れがあるからです。
IT企業においては、マーケティング部門・営業企画部門がリードを獲得するケースが多いです。
- 魅力的なホームページを作る
- 成功事例を紹介するセミナーを実施し参加者を募る
- 展示会に出展して訪問者と名刺交換する
マーケティング部門・営業企画部門が獲得したリードが営業部門に展開され、IT営業は見込み客に連絡をとり、提案につなげていきます。
しかし、企業内にリード獲得ノウハウがない場合、リードの獲得からIT営業が担当しなければならないこともあります。
また、マーケティング部門が存在したとしても、営業目標に対して獲得リードが少ない場合はIT営業がリード獲得から担うことは少なくありません。もちろん、リード獲得の具体的な戦略から考えられるIT営業であれば問題ありません。
しかし、未経験からIT営業になった人が、いきなり一人でリード獲得から受注までを担うのはかなりハードルが高いです。
未経験からIT営業への転職においては、リード獲得ノウハウがあり、リード獲得をIT営業に丸投げしていない企業を選ぶことをオススメします。
リード獲得手法の調べ方
各IT企業はリードを獲得の手法を公開していません。なぜなら、リード獲得はマーケティング・営業における重要な戦略の1つだからです。そのIT企業がどのようにリード獲得しているか外から調べることはできません。
リード獲得の手法は、カジュアル面談や面接での質疑応答で聞きましょう。
具体的には、以下のような聞き方をしてみてください。
『御社における具体的な仕事のイメージをつかみたいためのご質問です。マーケティング部門経由で獲得しているリードと、営業が自分で獲得しているリードとの割合はどれくらいですか?』
大手のIT企業には転職できる?
未経験から大手のIT企業に転職することは可能です。実際、私は社員5,000人以上のIT企業で営業をやっていましたが、他業界から未経験で転職してくる人が複数いました。
未経験から大手のIT企業に転職するには、戦略が非常に重要です。
大手企業のIT営業職の求人は人気であり、他の候補者との競争に勝たなければ採用されないからです。
IT営業のキャリアパス
IT営業のキャリアパスには複数の選択肢が存在します。実際、私は10年間IT営業を経験した後、事業企画職、プロダクト企画職へジョブチェンジしています。
営業マネージャー
IT営業のプレイヤーをマネジメントする役割を担い、組織としての売上に責任を持ちます。営業課長、営業部長といった管理職とも言い換えられます。
IT営業そのものに楽しさ・やりがいを感じ、より大きな成果を出したいと考える人には営業マネージャーは合っています。
プレイヤーとマネージャーでは必要な能力が異なる点もあるので、マネージャー志望の人はマネジメント知識を学ぶ必要があります。
マーケティング
IT企業におけるマーケティング職は、自社の製品サービスを市場に認知させる役割を担います。リード獲得数に責任を持つことが多いです。
IT営業は自分が担当するクライアントに対してアプローチするのに対して、IT企業は不特定多数の企業が存在する市場全体に対してアプローチをします。例えば、以下のような戦略を自分で描き、実行に移していきます。
- 自社のサービスAのリードを来月○○件獲得するために
- インターネット広告/SNS広告/テレビCM/雑誌広告のうち△△を使い
- □□をターゲットに
- ●●というコンセプトの広告コンテンツを
- ▲▲~▲▲の期間で出稿する。
- 以上を実行するために予算は■■円投下する
- 見込みリード獲得数は◇◇件、1リードあたり投下コストは◆◆円。
- 現状の1顧客あたりの売上額と利益率をふまえると、このリード獲得施策は投資回収可能
- 効果測定は▽▽を使い、施策実施1か月後に報告する。
時と場合に応じて使うべき広告媒体は異なり、使い分ける必要があります。
どの媒体にどんな特徴があるかはマーケティングの実務を経験しないと知りにくいです。
しかし、IT営業として普段顧客とコミュニケーションをとっていると、どんなコンテンツだと顧客の興味を持ちやすいかは知ることができます。IT営業として勤務している中で顧客へ刺さるコンテンツの特性への理解度を深めておけば、IT営業からマーケティング職へのキャリアを目指すことも可能です。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、IT営業が顧客から受注した後、その製品・サービスを顧客が使いこなせるよう支援する役割を担います。製品・サービスの利用継続率に責任を持つことが多いです。
製品・サービスの特徴や使い方は提案の段階でIT営業が顧客へ説明していることが大半ですが、受注した後は顧客が使いこなせるようカスタマーサクセスがより詳細に踏み込んだコンサルティングをする必要があります。
IT営業は受注をゴールとする一方で、カスタマーサクセスは受注がスタートです。「自社の製品・サービスの利用を通じて顧客が成功すること」を目的としたプロジェクトを計画し、以下のような仕事をすすめていきます。
- 現状・理想・問題のヒアリング
- 問題の原因分析
- 達成すべき課題の設定
- 定量目標・スケジュールの策定
- サービス利用時の業務フロー・運用ルールの策定
- 試験運用・フィードバック収集
- 本番運用開始
- 運用開始後の状況ヒアリング
製品・サービスの利用を開始して、当初の利用目的を達成できればプロジェクトは成功です。
しかし、カスタマーサクセスの役割はそこで終わりではありません。製品・サービスを継続利用してもらうことがカスタマーサクセスの役割だからです。優秀なカスタマーサクセスは、サービスの利用範囲を拡大する提案や、自社の別の製品やサービスが提案できる余地がないか探ります。
IT営業からカスタマーサクセスへのキャリアチェンジは、他のキャリアチェンジと比較するとハードルは低いです。
- そもそもカスタマーサクセスという職種自体が最近世の中にできた職種であり、中途採用市場でカスタマーサクセス経験者を採用することが難しい
- 自社のサービス提案に慣れている自社の営業であれば、完全な未経験者を外から採用するよりも素早くカスタマーサクセスとして立ち上げる
自社のサービス仕様を詳しく理解し、提案段階の時点でコンサルティングに踏み込んでいる営業であれば、スムーズにカスタマーサクセスへキャリアチェンジできます。
尚、そもそもIT営業になる前にいきなりカスタマーサクセスを目指すことも可能です。未経験者がカスタマーサクセスを目指す際のロードマップは現在作成しており、出来次第本サイトで公開します。
プリセールスエンジニア
プリセールスエンジニアとは、提案段階でIT営業に同行して、技術的な提案サポートをするエンジニアです。IT営業も自社の製品について詳細を把握していますが、製品によってはより細かい技術的な専門知識が必要となるケースもあります。
特に、提案先の顧客側システムと、自社の製品をデータ連携するような場合には、自社製品の仕様以外に、システム全般の専門知識が必要となります。
IT営業として仕事をしていく中で、技術に興味を持ち、自分でも細かい技術的な議論ができるほどに知識を身につければ、IT営業からプリセールスエンジニアにキャリアチェンジすることも可能です。
プリセールスエンジニアを目指すならプログラミング知識は必要です。
プリセールスエンジニアは自社製品の開発そのものには関わらないので自分でコードを書く機会はありません。しかし、自社製品のシステム構成は理解しておく必要があります。
プリセールスエンジニアを目指すなら、プログラミングを動画教材やスクールで学びながら、自社製品の技術的な仕様・構成を理解しておくと、キャリアチェンジのチャンスが増えるでしょう。
事業企画職・プロダクト企画職
事業企画職・プロダクト企画職とは、自社の事業・製品の企画を担います。具体的には以下のような仕事に責任を持ちます。
- 新規事業の立上げ
- 自社製品の新しい機能の企画
- 自社製品の機能の改善
ITエンジニアが「何かを開発する役割」と置くなら、ITエンジニアに対して「これを作ってください」という依頼内容を考える役割を企画職は担います。
以下のような知識・スキルが必要です。
- 市場・自社製品・技術それぞれの知識
- なぜその機能を今作る必要があるのかを根拠立てて考える論理的思考力
- 周囲へ説明して理解を得るためのプレゼンテーションスキル
- 複数の関係者を動かすプロジェクトマネジメントスキル
一見難しそうにも思えますが、IT営業職から事業企画職・プロダクト企画職を目指すことは可能です。なぜなら、私自身が10年間IT営業を経験後、事業企画職・プロダクト企画職へキャリアチェンジしたからです。
IT営業に必要なスキル
IT営業に必要なスキルは以下の通りです。
- 論理的思考力
- 周囲と協調するスキル
- ヒアリングスキル
- わかりやすく説明するスキル
論理的思考力
IT業界ではほとんどの人が論理を重視します。何か意見を主張を述べた際には理由・根拠を求められます。
自分の発言に対して、「なぜそう思うの?」「なぜそうなるの?」と問われた時に根拠立てて説明できる必要があります。「なんとなく」というあやふやな理由は通用しません。
IT営業として仕事をしていると何をするにも常に理由・根拠を考える習慣がつきます。
- IT業界で論理が重視される理由
- 何故そういう傾向があるのかは明確な調査結果があるわけではありませんが、IT業界が扱うIT技術そのものが、論理によって成り立っているからではと私は考えます。
例えば、システムでエラーが発生した際は必ず理由があります。「システムが何となくエラーにした」ということはあり得ません。
どんな事象にも理由があるというシステムの原理が、IT業界における文化に繋がっているのかもしれません。
周囲と協調するスキル
IT営業は自分以外の誰かと協力しながら仕事を進める力が求められます。なぜなら、IT営業の仕事は一人では絶対に完結しないからです。
IT営業は、
- マーケティング職が獲得したリードをもとに
- エンジニアが開発したサービスを顧客へ提案し、
- 受注した後はカスタマーサクセスへサービス導入を依頼する。
- 利用開始後の顧客からの質問はカスタマーサポートに受けてもらう。
マーケティング、エンジニア、カスタマーサクセス、カスタマーサポートといった複数部署とコミュニケーションをとりながら、仕事をすすめていきます。
複数関係者と仕事を進める際は、相手の役割や事情を考慮しながらコミュニケーションをとる必要があります。
どんなに論理的に正しくても、相手の感情を考慮しないで一人よがりなコミュニケーションをとってしまうと相手からの協力を引き出すのは難しくなります。
ヒアリングスキル
自社の製品・サービスを提案して受注するためには、ヒアリングスキルが最も重要です。なぜなら、顧客のことがわからなければ、提案の戦略を立てられないからです。
提案の戦略をたてるには、必要な情報を・正確に・網羅的に収集しなければなりません。
聞きたいことを全て書き出して顧客に渡しても回答はもらえません。限られた時間で欲しい情報を引き出すためには、ヒアリングの技術が必要になります。
わかりやすく説明するスキル
IT営業は顧客に対して伝えたい内容や、顧客から聞かれたことに対して、論理的にわかりやすく説明しなければなりません。なぜならば顧客はIT製品について詳しくないからです。ITの専門家であるIT企業と、提案先の顧客とでは、保有している知識・情報量に圧倒的な差があります。
例えば、今営業職のあなたと、自動車の整備士との間では、自動車の構造に関する知識に圧倒的な差があります。IT営業と顧客との間の知識の差はこれくらい大きいです。
知識を持たない相手に対して、自社の製品・サービスのメリットや特徴を顧客に理解してもらえるよう、わかりやすく説明スキルが必要です。IT営業に必要なスキルやマインドについては以下の記事でも詳細を解説しています。
【10年経験者が解説】IT営業に必要なスキル・マインド5選【転職活動にも即効性あり】
IT営業に向いている人
未経験からIT営業を目指す場合、IT営業に必要な全てのスキルを現時点で保有している必要はありません。必要なスキルは入社後に身につければOKです。
入社後に必要なスキルを身につける素養がある、言い換えるとIT営業に向いているのは以下のような人です。
人の話を聞くことが嫌いではない
IT営業はとにかくヒアリングが最重要です。ヒアリングして事実を正確に把握できなければ全ての営業活動は無駄になってしまいます。
ヒアリングスキルは今保有していなくても、後から学べばOKです。ヒアリングスキルを身につけるための素養として、人の話を聞くことが苦ではないことが求められます。
チームで仕事を進める姿勢がある
IT営業は必ず複数の関係者と仕事を進めていきます。誰かと協力しながら1つの目標を追うことが苦じゃなければ、IT営業の素養があると言えます。
新しいことを学ぶ姿勢がある
未経験からIT営業になるなら、転職後も多くのことを新たに学び身につけなければなりません。スキルを身につけてIT営業として1人前になっても、継続して成果を出し続けるには最新情報を追い続ける必要があります。
自分が今まで知らなった知識を学ぶことに苦を感じないなら、IT営業として活躍できる素質があります。
IT営業に向いていない人
以下のような特徴に当てはまる人にはIT営業はオススメしません。
1人で営業ノルマを追いかけ続けたい人
IT営業は絶対に1人では完結しません。
周囲との協調よりも、自分が背負う目標を優先してひたすらに数字を追いかる営業スタイルはIT営業には向いていません。
自己中心的な仕事の進め方をしていると周囲からの協力を得ることができなくなります。最悪の場合、せっかく受注しても受注取り消しを命じられる可能性もあります。
細かい確認が嫌いな人
IT営業には、提案を進めていく中で都度細かい確認をする姿勢が求められます。IT製品・サービスは何も考えずに安易に導入してしまうとそもそも動かすことすらできないといったリスクがあるからです。
- 自社のサービスは顧客のPCで動かせる?
- サービス利用開始目標時期は顧客と合意している?
- 契約後に顧客側で準備すべき内容について理解を得られている?
- 特別値引きキャンペーンの終了時期と、終了した後の金額を説明している?
細かい確認作業が嫌いな人にはIT営業はオススメしません。
IT営業への転職はやめておくべき人の特徴は以下の記事でも解説しています。
> 【IT営業やめとけ】IT業界の営業職に向いてない人3つの特徴【体験談】
IT営業に必要な資格
IT営業に必要な資格はありません。なぜなら、「自社の製品を顧客に提案し契約を勝ち取る」というIT営業の役割は特定の資格を持っていなくても達成できるからです。
IT営業の採用面接では、「IT営業として活躍できそうか否か」が重視されます。資格を持っているだけでは、「IT営業として活躍できそう」とは判断できません。なぜならば、IT営業に必要なスキルは「資格試験に合格できるだけの知識量」ではないからです。
IT知識を持つ証拠としての資格取得は有効
IT営業になるために必須な資格はありません。しかし、未経験からIT営業への転職活動をする際、以下の用途では活用できる可能性があります。
- ITに関する基本的な知識を身につけているアピール
- 本気でIT営業になりたくて勉強したアピール
以上を目的に資格をとるならば、ITパスポートか基本情報技術者が有効です。
例えIT営業を本気で目指すためであっても、応用情報技術者資格の勉強は不要です。なぜなら、応用情報技術者試験の内容はエンジニア向けであり、IT営業が普段顧客とコミュニケーションをとる中では全く使われない知識だからです。
IT営業経験者の体験談:実際どんな資格持っている?
10年間IT営業を経験した私はITに関する資格をほとんど持っていません。IT営業から企画職へのキャリアチェンジを考えていた際に、以下の資格をとった程度です。
- Webデザイン検定 2級
- HTMLプロフェッショナル Lv.1
どちらも一応履歴書には書いていますが、転職時に役に立ったとは思いません。
資格取得のメリットと言えば、仕事の中でシステムの画面構成を議論する際、上記の資格を取得する際に学んだ知識が少し役に立った程度です。
IT営業を目指すならIT営業を知ろう
以上、IT営業について紹介してきました。
本サイト「IT営業ノート」では、IT営業に関するより詳細を、私の実体験に基づいて解説していきます。
是非、参考にしていただけると幸いです。読んでいただきありがとうございました。
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